悲しみと渦
真っ逆さまだ。
痛々しい手首に、突出した眼球、頬には流れた涙の跡があった。
もう、戻れなくて悲しい。
理解しているから、余計に悲しい。
分かっているのに、思考が止まらないから悲しい。
もう、目を潰してしまいたくなる。
何も見たくない。
でも、まだ見たことのない景色はたくさんあるし、行きたいところも見たいものもたくさんある。
そんなものたちがどうでもよくなるくらいに、悲しい。
悲しい。
もう、どうしようもない。
どうしようもない状態で、なるべく考えることを避けて生きている。
限界は無いと思う。けれど、苦しみも然り。
悲しい。
無力だ。
脳が、邪魔をする。
僕のために堕ちてくれてありがとう。
ぐるぐるループする渦の中で、無限にぐるぐる廻っていてください。
どうか、気付かないで。
もう、何も見たくない。
ただ、悲しい。
もう無理やり生きるのは、悲しい。
また、おやすみなさいと言って今日という日を無理やり終わらせる。
おやすみなさい